阿佐ヶ谷chillout

何もないから寒い

clammbon モメントツアー2017

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ライブに行ってきました。
もともとクラムボンは高校生のとき、「てん、」の発売時に友達の勧めで聞いたのが最初で、気に入った曲を無限に聴き続ける性格のもとバイタルサインだけを一生聴いていました。そのあと専門行ってた時期に苺ましまろにハマっていたとき、茉莉ちゃんが好きだったんですが「茉莉ちゃんは大きくなったアナちゃんの影響で絶対シカゴ音響派を聴くし最終的にクラムボンにハマるよ」とまた別の友達づてに言われて全部信じて「Carnival」の時期にそれまでのCDをまとめて聞き込んでいました。

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「Folklore」が好きで、昂じて呪いとなりました。ずっと聴いていたけど、クラムボンを聴くことが当たり前すぎてそれ以上新しい情報を入れることはありませんでした。iPodiPhoneが新しくなるたびアーティスト単位で曲をインポートして聴いていました。苺ましまろのことを考えなくなっても、交友関係が変わっても。

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GP静岡の1日目の夜にホテルで参加者リストに自分の名前がないことに気づき、次の日僕だけちょっと早めに出て、静岡駅からツインメッセまでの道程、バスを待つ人で溢れているバス停を見て歩くことを決め、まだ寒い朝の空気の中を一人歩いているときも聴いていました。出れなかったらどうしようと思いながら、方角だけ合わせて知らない路地に入り込んで行きました。不安と焦燥に押しつぶされそうになりながら道を曲がった瞬間、突然目の前に八幡山が現れました。山としては大した大きさではないですが周囲が普通の住宅街だったこともあって面食らいました。そのときに聴いていたのが「Long Song」でした。たったそれだけのことでしたし、そのあと普通にGP静岡の本戦にも出ることができたんですが、なんなら普通に初日で負けた本戦よりも強く印象に残っています。帰りのバスでも聴きながら、そういえばライブ行ったことないな、と思いました。

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そうしてチケットを取って行きました。弟のバンドよりも大規模なライブに行くのは5年ぶりくらいでした。クラムボンは一昨年メジャーレーベルから脱退して、いまは自主活動を行っているそうでした。事実上の新譜である「モメントe.p.」はライブ会場か販売希望店でしか入手できないらしく、それも去年のリリースだったので手に入らないだろうと思い、ライブまでの間特に聞き直すようなことはありませんでした。普通にいつも聴いている曲をいつものように聴いていました。生活で、日常でした。

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会場で音が鳴った瞬間、原田郁子さんが歌い出した瞬間、今までの生活と日常が全部ブッ壊れて、その破片が全部光を放ち始めました。眩しかった。「超良かった」以外の言葉で表現するとしたらそれしかないと思いました。セットリストはほとんどがモメントe.p.とモメントe.p.2の楽曲で、初めて聴く曲ばかりでしたがどこかに懐かしさを感じてもいました。知っている曲はどれも昔聴いていたときの思い出を引き連れてきて、それらの中には暗い気持ちになるものもあったんですが、それさえも光を放つ良い物になってしまいました。folkloreなんかは思い出で自傷する時用の曲筆頭だったんですが、後半に初めて聴く明るいアレンジへと繋がった瞬間に、呪いが解けて全部許してしまいました。アンコールの「タイムライン」で、全部良くなってしまいました。

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今は会場で手に入れたモメントe.p.とモメントe.p.2を聴いています。カラスは真っ白group_inouも知ったのが遅すぎて一度もライブに行けず、そもそもライブに行こうと思うことが全くないまま過ごしていたんですが、本当に行って良かったなと思っています。初めて聴いたときから10年以上経っているのにまだ活動してくれていてよかった。9月の空気公団との公演にも絶対行きます。ライブに限らず楽しい物事にリソースを使っていくのは最高だし、それが自分の過去に強く紐付いているものほど今の自分への影響が大きいので、価値観や思い出をどんどん破壊していこうと思いました。