阿佐ヶ谷chillout

何もないから寒い

decklog:4/23 Grixis Death's Shadow Aggro(Modern)

デッキがなくなるかもしれない。
死の影を使用したデッキは現在一定数存在しており、他に例を見ない高速展開と超打点で速やかにゲームを終わらせるデッキだ。一式パーツが手元にあったのでジャンドシャドウを早期に組み回す中、モダマス2017での瞬唱の魔導士の再録・新絵を受けてノリノリでグリクシスにシフト。つまりは巷で禁止が囁かれる筆頭のデッキを持っている。
日本時間の4月24日深夜、これを書いてる10時間後くらいに次の禁止改定がある。本当に禁止が出るかどうか、正直デッキとの距離が近すぎて僕には判断できない。禁止されるのもされないのも納得がいくような気もするし、すごく落胆するような気もする。以下に記すのは僕が手元で使っていた最終的なグリクシスシャドウのリストで…信じたくはないが明日突然なくなる可能性のあるものだ。デッキリストは生き物と同じでメタゲームが動いていく中で代謝していくし、ずっと同じリストということはないにしても、それは骨子が無事である場合に過ぎない。腕をもがれるか脊髄が引き抜かれるか、とにかくこのデッキがリーガルであるうちに使用感とか、忘れないうちに書き残しておきたいことがあるので書いた。長いです。



◼︎Mainboard
4 Death's Shadow
2 Gurmag Angler
4 Snapcaster Mage
4 Street Wraith
2 Tasigur, the Golden Fang

2 Inquisition of Kozilek
4 Serum Visions
4 Thoughtseize
3 Fatal Push
2 Kolaghan's Command
2 Lightning Bolt
2 Stubborn Denial
2 Terminate
4 Thought Scour

1 Blood Crypt
4 Bloodstained Mire
4 Flooded Strand
1 Godless Shrine
1 Island
4 Polluted Delta
1 Steam Vents
1 Swamp
2 Watery Grave


◼︎Sideboard
1 Ranger of Eos
1 Echoing Truth
1 Kolaghan's Command
2 Stubborn Denial
2 Surgical Extraction
1 Mana Leak
2 Temur Battle Rage
2 Collective Brutality
3 Lingering Souls


Life's but a walking shadow, a poor player
人生は歩きまわる影法師、哀れな役者。


マクベス』第5幕第5場




・死の影
このデッキの神。サイド後に抜くマッチはゼロ(みっくすさんリスペクト)


・瞬唱の魔導士
国籍の変わったイケメン。最低でも3マナかかるカードなので見た目よりも重い。対応で使うことの方が多く勝つときは手札に持ったままのことがしばしば。使わないに越したことはないみたいなカード

・グルマグのアンコウ
タシグルより重く、最速で出しづらいがリアスマや4/5のベーシックタルモの前でモジモジしない。バトルレイジを使う場合打点が2変わるのは大きい

・黄金牙、タシグル
アンコウよりも出しやすいので最高だけど複数枚引いたときのストレスがヤバい。起動能力は負けてると間に合わず勝ってるとオーバーキル。探査生物はサイド後に百億パーセントRIPが貼られるときは減らしたくなるが、タルモと違って先出しすればよいのであんまり減らさない

・通りの悪霊
このデッキの神(2回目)、禁止筆頭。血清の幻視で占術したカードを即引く動きのほか、相手の動きが遅く・ハンド的に数ターン以内に死の影が出せるか怪しい&出しても除去されそうで・ハンドに残念ながら土地が多くて・消耗戦になることが濃厚だけどこっちが明確に攻めポジション、の場合は2〜3t目には素のキャストを狙いつつ動くことが少なくない、よく考えよう。相手がバーンとズーのときは極力減らそう


・血清の幻視
ほぼ「1マナ払って占術2をする」カード。ブレストポンダーのようにハンドを整えるみたいな意識で使うと弱すぎて吐く。明確に引きたいカード/引きたくないカードを想像しながら使う必要がある。サイド後は明確に引きたいカードを入れてるはずなので、減らさない方がよい

・思考掃き
能動的に瞬唱コラコマが使える仕込み&ハンドの減らない暗黒の儀式なので9割がた自分を対象に唱える。残り1割はサイド後に外科的摘出がハンドにある場合(入れててもハンドになかったら自分対象が丸い)と、相手が苦い顔しながらマリガン後の占術でノータイムで上に置いた場合。頑固な否認やFPの裏の選択肢として構え損もなくせるし、幻視よりも明確に強い

・思考囲い/コジレックの審問
ハンデスの枚数は6!ライフロスが全く痛くないデッキなので囲いは4。白力線貼られたら自分対象で墓地を肥やしてライフ減らして探査生物出すこともある

・頑固な否認
このデッキの神(3回目)。こちらが生物を出した以降のターンは一生構えて動きたい。刺さる相手には8枚くらい入れたいけど刺さらない相手には無なのでメインは2。パス4のみ入るバントエルドラージとかにもサイド後2枚は残しといたほうがよさそう

・致命的な一押し/稲妻
軽量除去の枚数は5!メタ次第で6か7にもなる。稲妻でライフを詰めることはほぼなく盤面処理をしたいことの方が多かったのでグリクシスではfpを4にした。追加でパスを取るアブザンやエスパーだと3:2の方が丸い

・終止/戦慄掘り
確定除去の枚数は2!戦慄堀りだと御陵の復讐から走ってくるオブゼダートやグリセルブランドを止められないが、サンアンドムーンやナヤスーパーフレンズのイキリオタクプレインズウォーカーを殺せる。ミラーでもアショクが増えてきた説もあるしこの割合でいいと思うけど、ノンクリデッキに腐る裏目も厳しいので1枚にしてる気持ちもわかる

・コラガンの命令
このデッキの神(4回目)。土地が5枚以上伸びるなら必ず瞬唱FBで唱えたい(唱えないと伸びた土地の分のハンドアドが稼げなくて厳しい)。で、必ず5マナ以上のアド取らないといけないなら未練でいいじゃん、っていう発想のデッキがエスパーシャドウ。結果、このカードが赤を使う一番の理由である



・ティムールの激闘
コラコマを眺めながら、赤抜きのデスシャドウデッキでも消耗戦に勝てるなら赤使う意味なくない?って考えた結果、強みを活かすにはサイドからでも入れた方がいいな、と思ったカード。白力線でハンデスへのガードを上げてくるや横に並べてくる相手を一撃でブチ抜く。メインは極力丸くしたいのでサイドに2枚でいいと思う

・イーオスのレインジャー
アド取り能力だけで見れば瞬唱コラコマ未練よりも確実に稼げて使うと脳汁が出る。未練では間に合わず、RIP等のせいで死の影でしか盤面を取れないバントエルドラージ戦とか、未練よりも欲しいタイミングが確実にある。逆にないなら入れなくてよし

・未練ある魂
親和やドレッジなど自分より早く生物で殴ってくる相手に入れて、逆に受けに回り続けるコントロール相手にも入れるなど、入れるシーンそんだけ多いならメインでもええやんという話も頷けるカード。逆にクロックとしては最低レベルなので、メインで入れない=方向性が合わない=つまりメインは常にブン回りで殴り倒すことを念頭に置いて動く、ということ

・外科的摘出
墓地対策。他に広く止めてくれる置物がないので対策したい気持ちが明確な場合は雑に打ってはいけない。瞬唱で使い回せるのを忘れないこと!トロンには思考掃き対象相手からウルザランド抜いてイージーウィンもできる(できなくても殴り倒して勝つけど)

・残響する真実
横並びの相手を対策するのにコジリタとか静電術師とか色々考えたけど、メタ次第だけど基本的には「最低限未練さえ止められればいい」と感じ、それ以外にも役割を持たせられるカードの中ではこれが一番便利だと思った。力線が複数貼られても全部戻せるし、終止が少ないぶんインスタントタイミングでの除去としても機能する

・マナ漏出
頑固な否認の5枚目として追加の打ち消しはほしいが対抗突風である必要性は薄く、色拘束も軽くて肉に対しても打てるこのカードが一番イケてそうだぞと。残響する真実と合わせてサイドで相手の肉に触れるカードが増えてて、追加の終止を取らずに戦慄掘りの隙もカバーできてるんじゃないかと

・集団的蛮行
バーンとズーにNOを叩きつけるカード。自分のライフを守護る本部以蔵。タルモがなく土地を伸ばすことにも意味があるデッキなので増呪はよく考えて。一応追加のハンデスでもあるけど、ハンデスが効く相手は大体白力線が貼られるので意味ね〜〜〜〜ってなることが多い

・頑固な否認の3〜4枚目/コラガンの命令の3枚目
メインで単体除去が腐る相手=コンボやコントロールを咎められず負け、なのでサイド後ガッツリ入れ替える枠。他の対策カードを入れないというより優秀なカードを増やしたいという考えで組まれているのがわかる




以下サイドで入れたり入れなかったりするカードたち

・墓地対策
虚無の呪文爆弾…マナ的なドロー効率だけ見たら血清の幻視以下で、相手の未練/瞬唱/探査生物対策としても使い辛く、ドレッジやリビエンにも置いて1枚で勝てるわけではないなと感じた
虚空の力線…瞬唱が4入ってる=土地が伸びたぶんスペルの使い回しでアドを稼ぐ動きが基本=手札が減るマリガンが辛い=力線はうまく運用できない
ラクドスの魔除け…重いが奇襲性は抜群。親和に腐らないが横並びデッキに火力として使うにはパワー不足か。基本的に残り数点を火力で削るみたいな動きは殆どないので…

AoE
イゼットの静電術師…本当に未練にしか効かなくてヤバい。コジリタに対して絵と値段以外全部負けてる
コジレックの帰還…瞬唱で使いまわせる上、親和の刻まれた勇者やエルフのイラクサの歩哨、無形の美徳の上からトークンを流せるなどできることが多い。本当は入れたいが一旦抜いてみてる
硫黄の精霊…未練にしか効かない2号。ソウルシスターズにも刺さるので増えたら取ってもいいけど、コジリタで十分だしこいつ自身がコジリタで流れてウケる
神々の憤怒…対ドレッジ用決戦兵器。白をタッチすると赤の出るショックランドがデッキに2枚しかなく思考掃き自分で落ちてしまいRRが出ずに終局

・打ち消し
対抗突風…900円くらいで買ったけど値段相応の価値を感じなくて落ち込んでる
儀礼的拒否…トロンにはよく刺さる。バントエルドラージには序盤引いてもRIPとの2択があるほか、1枚止めてもどうにもならず使い回して勝つルートはRIPで潰されて…など鬱展開も多い
イゼットの魔除け…使ってみたいが器用貧乏感が強いな
侵入手術…オタクカード。モダンだとすこし範囲が狭くて使いづらい。昂揚もそんなにはしない

・アド取り合戦
最後の望み、リリアナ…未練合戦にはぶっちゃけ+1じゃ間に合わず、pwコントロール同士の対決では支配力で負け、リボルトズーにはコジリタのほうがよく刺さる…と少しずつ居場所が失われたカード。丸さではピカイチ
ヴェールのリリアナ…ハンド構えたい展開のほうが多いのでデッキの方向性とは噛み合わないが確定除去を使いまわせたらそりゃアンタ勝ちますよということで、デッキ内のカードパワーを落としたくないときはこっち
悪夢の織り手、アショク…試してないけどミラーによく効くを考えたらこのカードは圧倒的に強そう。相手がノンクリコントロールの場合にアド取りカードとして機能しなそうなのと、横並び戦略を咎められないのが気になる。未練orコラコマあたりの対決に食い込んでくるのかも
苦い心理…なるべく構えたいこと、瞬唱を使い回すこととは噛み合わないが効果は強力。自分で使うと弱いが相手に使われるとゲロを吐くほど強いタイプ




冒頭で悲哀に浸っておいて何だけど禁止されても僕の手元にあるデッキがこれ一つってことはなくて、愛するジャンドも組めるしリビングエンドもドレッジも、カードを少し買い足せばアブザンも組める。でも僕にはモダンで青を使ったデッキはこれがほぼ初めてで、組んで以来瞬唱の魔導士を使うことにずっと心が向いている!今夜脊髄を引き抜かれたグリクシスシャドウは来週にはデルバーに姿を変えて、ヒイヒイいいながら細い線を手繰るようにモダンの荒波を泳ぐのかもしれない。それとも苦い顔でビジョンとクリコマを買ってコントロールなのか?今は何もわからないまま、ただ目の前に降りてくる仕事と夜に怯えるのみ。耐えたら次はおっきく「耐え」っていう画像を上げようと思います。仕事も含めてな!神戸を想う人々の頭上に星々の輝きのあらんことを。